「うっ……」
「た、橘くん!?」
頭を押さえてうつむいた彼を見て、緊急事態だと思い慌てて駆け寄った。
「頭が痛むな……めまいもする」
「だ、大丈夫で……わっ!?」
橘くんの顔を覗き込もうとしたとき、突然腕を引かれてバランスを崩してしまう。
その結果、橘くんの元へと倒れ込んでしまい、支えるようにして彼の手が腰に添えられた。
「ご、ごめんなさい!
今すぐ離れ……」
「姫野さんとこうしていたら楽かもしれない」
慌てて離れようとするも、どうしてか橘くんにギュッと抱きしめられてしまう。
「ら、楽……?」
「痛みが一瞬で和らいだ。
俺の治療薬はいつだって姫野さんだから」
橘くんの腕にすっぽりとおさまる体。
変に身動きができず、私はじっとするほかなかった。



