ちゃんと話そうと決めた私は、本原くんや芽衣ちゃんに頭を下げて保健室へと向かう。
もし迷惑そうだったら、制服を渡してすぐ帰ればいい。
心のどこかではマイナスに考えてしまい、その対処法までも考えていたけれど。
保健室に着いたときには緊張で頭が真っ白になってしまった。
「ど、どうしよう……なんて入って」
まずは先生に制服を届けにきたと伝え、橘くんに接触する。
それから……それから、橘くんに制服を渡して……。
事細かく考えていた話す内容も、結局は緊張のせいで全部吹き飛んでしまう。
「失礼、します……」
うまく声が出ない中で保健室のドアを開ける。
けれど視界には保健室の先生の姿も、橘くんの姿もなかった。



