とりあえず、どうにかして橘くんと接触しなければ。

とはいえ彼の連絡先は持っていないし、それほど浅はかな関係なのに。


橘くんはあのとき、どうして肯定紛いなことを言ったのだろう。

もしかして私が肯定しろと言っているように見えたのだろうか。


「はぁ……」


チャイムが鳴り、ようやく質問攻めが終了した。
大きな音に紛れて思わずため息をつく。

けれどいくら誤解だとはいえ、橘くんと付き合うということは本当にすごくて……。


「つ、疲れた……」

休み時間のほとんどが質問攻めだった。


私は言葉に詰まらせてばかりだったけれど、私のことはお構いなしでみんなは盛り上がっていて。

みんなが盛り上がれば盛り上がるほど、余計に口を挟めなくなってしまった。