さらに恥ずかしさが増して、胸がドキドキと高鳴った。
橘くんに聞こえてしまうんじゃないかと心配になるほどだ。
「ほら、これで気にならない」
「あ、あの……えっと」
「こういうの、一番うしろの座席だからできることだよね」
言葉に詰まってしまう私に対して、橘くんはいつも通りの様子。
私だけがこんなにもドキドキして、焦っているようだ。
どうするべきかと思っていると、もう大人しかのシーンが終わっていて。
それを口実に橘くんから離れる。
「あれ、離れちゃった」
少し橘くんは不服そうにして、私の頬を指で撫でてくる。
さらに彼の視線は私に向けられており、気まずくなってしまう。



