本当、信じたいから離れたいなぁ…。
それから何日かが経って、相変わらず変わりない日々で。
学校が終わり、家に帰ってきて何気なくテレビをつける。
もう私は部屋着に着替えた状態でリラックスして、ソファにだらりと座る。
たまたまついたその番組に
ヒカリさんが出ていて、
少し、ドキッとした。
画面越しのヒカリさんは爽やかな衣装に身を包み、
誰もを虜にするほどのかっこいいアイドルスマイルでそこにいる。
どうやらその番組はトーク番組らしく、
MCの人と楽しそうにお話をしている。
『ヒカリくんは結婚したい派?』
『そうですね、結婚願望はありますね。』
『へぇ、好きになったら一途なタイプ?』
『それはもちろんです。一途過ぎて周りが見えなくなるくらい。』
その言葉を聞いて、
私はどんどん息苦しくなってきた。
いずれ、彼は誰かと結婚するんだ。
そもそも、今彼女がいるかもだし。
そう思うと体が自然と震えだして、
続く彼の言葉を拒絶して、
思わずテレビを消してしまった。
彼が、恋人と笑い合う姿なんて見たくない。
幸せを知った後の不幸には耐えられない。
捨てられる?情けで養ってくれる?
そんなの、全部全部無理だ。
頭に渦巻くのは、そんな感情ばかり。