アイドルな彼の愛は重すぎる。





土曜日。


この家に来てから、はじめての休日。



朝、仕事に行くヒカリさんを見送るのもはじめて。


そして、ヒカリさんが夜ご飯じゃなくて、昼ごはんを作ってくれている。



…今日は、ヒカリさんが早く帰ってくる日。



その事実が嬉しかった。



リビングでくつろぐ私に、「行ってくるね」と声をかけてくれたヒカリさん。



…未だに、彼がなんの職業の人かは直接聞いてはいない。



でも、おしゃれな私服に、絶対マスクとサングラスをして出ていくところ。


…実は、



この前大型モニターでも雑誌の表紙でもテレビでもヒカリさんを見たこと。




本当は、彼が何をしている人かなんてすぐに気付いてしまったけれど、



それをちゃんと知ってしまうと、彼に踏み込んでしまうみたいで、




…それは、捨てられるときに辛い。



だから、『ヒカリ』さんという名前と、彼がとても優しいということだけを知っていたい。



だから今日も、何も聞かずに


「お仕事頑張ってくださいね!」


と、笑顔で言うんだ。