「…いただきます」
そう小さく呟いて食べ始めたその親子丼は、
とんでもなく美味しかった。
それから、お風呂にも入って、勉強もして、
ヒカリさん帰ってこないかな〜なんて思ってたけど、10時になっても帰ってこなくて。
元々とっても長く寝るタイプの私は、もうすでに睡魔とフラダンス。
「…おやすみなさい」
黒くてふわふわなお姫様ベッドに潜り、目を閉じた。
すっかり眠っていた私は、気づかなかった。
「…おやすみ、美影ちゃん」
仕事を終えた彼が、
ちょうど日付が変わった頃、
愛しそうに微笑みながら私の頭を撫でていたことに。



