あれから学校に着いて、
周りの友達に、
「美影ちゃん彼氏出来たんだってね!」と言われた。
私はその言葉に
「いやいや!それはあいつの誤解だって」と野球部男子を指差しながら言うけど、
その男子はドヤ顔で、
「それは瀧上が照れてるだけだ」
「俺と話してるだけで、彼氏さん相当嫉妬してたもんな」
とふざけたことを言うからみんなそっちを信じちゃって、
「本当おめでとう!」
とさらに言われる。
もう否定するのも面倒になってきたから気にしないことにした。
ちなみに、一応私にも学校に友達はいる。
広く、とっても浅く。
だって、無関心がいちばん幸せだ。
嫌われないように、好かれないように。
誰の記憶にも色濃く残ることなく、
いてもいなくてもどっちでもいい…。
それが、私の理想。



