「ここら辺でいい?」
と言われて、「はい!」と返す。
学校近くの、あまり人目につかないスペース。
そこからちょうど降りると、
なんとたまたま同じクラスの野球部男子が歩いてくる。
え、人目につかないと思いきや何故いる?
と少しあたふたしているとちょうどその男子は私の存在に気づき、
そして、降りた車の運転席にいるヒカリさんの存在にも気付いて
「あれ瀧上(たきがみ)、彼氏?」
と、少々ニヤつきながら聞いてくる。
あ、皆さんすみません、こんなところで私の苗字初お披露目してすみません。
私、瀧上美影(たきがみみかげ)がフルネームなんです。
そんな男子に、「いや」と返そうとすると、
ウィーンと、ヒカリさんの車の窓が開いて、
「美影、なーに他の男と喋ってんの?」
…と、
なんだか少し不機嫌そうに、
それでいて、私のこの状況を揶揄うかのように
今確実に誤解されるような言い方をしてきたヒカリさん…。
いや、あなた私のこと呼び捨てしてなかったじゃないですか!
と思いながらヒカリさんの方を見ても、
彼とは視線は合わないし、なんなら野球部男子を睨んでるし。



