それを聞き取れなかった私が軽く首を傾げていると、
彼は私の目を見つめて綺麗に微笑んで、
「ちょっと待ってて、渡したいものがある」
と、ちょうどご飯を食べ終わると同時に立ち上がった。
彼は廊下に行き、どうやら自室に行ったらしい。
…渡したいもの?
何だろうかと軽く考えつつ、
私もお皿を片付けていると彼はすぐに戻ってきて、
「美影ちゃん、ちょっと来て」
と手招きされる。
トコトコと彼のもとに駆け寄り「なんですか?」と質問。
その質問に彼は答えることなく、
「少し、目を瞑ってて」
と言った。
言われた通りに、まぶたを閉じる。
すると、彼が背後にまわったのが分かった。
そして2秒後には、首にひんやりとした感覚を感じて…。
「…目開けて良いよ」
そう言われて目を開けると、
「…綺麗……」
私の首元に、
黒く光る月のネックレスが付けられていた。



