「…ふふ、眠たい?」
と聞かれて、
「…眠いですけど、さっきのケーキは食べたい!です!」
と言うと、心底楽しそうに彼は笑って、
「持ってくるから、待ってて」
と言って、持ってきてくれた。
目の前にしても、やっぱりチョコケーキはとんでもなく美味しそうだ。
「本当に!ありがとうございます!」
と言ってフォークを手に取り一口。
「……美味…」
そう言って感動する私を、向かいから見つめるヒカリさん。
その瞳は、とんでもなく優しくて…。
「…ヒカリさん、私なんかになんでこんな優しくしてくれるんですか?」
そう聞くと、彼は
「んー、逆に美影ちゃんだから優しくしてるんだよ」
「美影ちゃんが生まれてくれて…、なんなら産んでくれたお母さんにありがとうっていう思いなんだよ」
そう言って、嬉しそうに、嬉しそうに目を細める彼のその言葉の真意には、
何が、隠れてる…?



