浅葱色の約束。─番外編─





『寂しいってなぁに?』



なんて言って。

撫でられる度に目を見開いて、褒められる度に泣きそうになって。

最初は赤子のような奴だった。


でも───…。



『ちゃんと…話して。このままじゃ絶対良くない…、後悔するから…』


『あなたは父親だ…っ、娘に何をしてるんですか…、』


『お母さんに会わせてあげるから…!だからがんばれ……!』


『私が囮になる。土方さんと近藤さんはその間に逃げればいい』


『必ず土方さんの元にあの人を連れ戻してみせる』


『こういうときは、男の人だって───…我慢しなくていいんだよ』


『次は蝦夷だね。…必ず行こうね土方さん』


『かえってきたよ、…ここに、かえってきた』



目を離した隙に何よりも強い女になってたんだよこいつは。

気づけば俺へと簡単に手を伸ばしてくれる存在に。


俺が勝てない女になってたんだよ、あんなガキだった奴が。



『私はあなたをずっとずっと、───…愛しています。』


『土方さん病…、再発した…っ』


『土方さん、…だいすき』



───ぜんぶ、あげる。



『…歳三さん、だいすき。』