土方side
梓を腕の中に抱きながら、俺はそのとき1つの夢を見た。
俺の姿は指揮官でいた頃の軍服に身を包んでいて、まるでその場所で違和感が無くなるようにと自然に合わされた感覚の中。
見たことのない町だった。
(───…すげえ…)
高い建物に埋もれてしまいそうな空、キラキラ輝く町。
歩く人間の身なりも見たことがないようなあるような。
そんな不思議な感覚だった。
どれも目が奪われる景色ばかりだったが、そこまで驚かなかったのはそんな話を1人の女からたまに聞いていたからだろう。
(これが未来……か)
ここは多分、そんな場所。
あいつがかつて見ていた時代だろうと、それだけはどうしてか確信していて。
だからなのだろうか。
魂につられるように足が勝手にその場所へと向かっていた。
そこは四角を連想させる形の3階建ての建物。
(ここがあいつが言ってた“学校”か…?)
その場所にいる者はまだ子供とも言える少年少女、元服したかしないかぐらいか。
それでも俺から見りゃガキだ。
俺の姿は見えていないのか、歩いていても見向きもされない。
それどころか通り抜けてゆく。
確実に俺にしか見えていないらしい。
梓を腕の中に抱きながら、俺はそのとき1つの夢を見た。
俺の姿は指揮官でいた頃の軍服に身を包んでいて、まるでその場所で違和感が無くなるようにと自然に合わされた感覚の中。
見たことのない町だった。
(───…すげえ…)
高い建物に埋もれてしまいそうな空、キラキラ輝く町。
歩く人間の身なりも見たことがないようなあるような。
そんな不思議な感覚だった。
どれも目が奪われる景色ばかりだったが、そこまで驚かなかったのはそんな話を1人の女からたまに聞いていたからだろう。
(これが未来……か)
ここは多分、そんな場所。
あいつがかつて見ていた時代だろうと、それだけはどうしてか確信していて。
だからなのだろうか。
魂につられるように足が勝手にその場所へと向かっていた。
そこは四角を連想させる形の3階建ての建物。
(ここがあいつが言ってた“学校”か…?)
その場所にいる者はまだ子供とも言える少年少女、元服したかしないかぐらいか。
それでも俺から見りゃガキだ。
俺の姿は見えていないのか、歩いていても見向きもされない。
それどころか通り抜けてゆく。
確実に俺にしか見えていないらしい。



