浅葱色の約束。─番外編─





いい加減、俺のものになりやがれってんだ。



「ひじ…っ、…と、…としぞ…さんっ」



塞がった唇の隙間から頑張って「歳三」と呼ぶ梓が可愛くて堪らなかった。


なんだよお前、ガキだと思ってたのによ。
俺ぁどっちかっつうと年上のが好みなんだ。

ぎゃあぎゃあと喚きやがる女は煩ぇから。

他に女がいるだの、もっと私を見てだの、年下ってのはそんなことばっか言いやがる。



「んっ、ふ…、っ」


「声、抑えんな。…聞かせろ」



でも不思議なんだよ。
お前になら言われたって、たぶん平気だ。

まぁてめえは中々言わねえだろうけど。



「口開けろ、もっと舌出せ」



必死に俺に追い付こうとぎこちない動きで応えてくれる。

そうだ、てめえはそうやって俺を追いかけてりゃいい。



「…あいつに抱かれてねえな」



コクンと小さく頷いた梓を寝かせるように押し倒す。


今日は無理だ。

今までなんとか抑えてきたが、俺だって男なんだよ。

惚れた女抱きてえに決まってんだろ。


初めて、緊張してんだよ俺だって。



「土方…さん、だ、駄目だよ…っ」


「…無理だ」


「ここやだ…っ、帰りたい……お家に帰りたい…」


「……」



まぁ確かに、この場所はねえわな。