にびいろのなかのひかり 鈍色の中の光


その日、両親は

オレのマンションに泊まった



「慧、優香さんのこと、大切にしてあげてね」

母さんが言った



「あぁ、ありがとね…
父さんも、母さんも」



「明日1番の飛行機で帰るから
優香さんによろしくね」



「せっかく来たんだから
ゆっくりして行けばいいのに」



「患者さんが待ってるから…」



そんな両親を誇りに思う



「うん」



「慧も優香さん連れていつでも帰ってきてね」



「うん
年なんだから、自分たちの身体も
少しは心配しなよ」



「そんなこと、言う子じゃなかったのにね
優香さんの影響かしら?」



「うん、たぶんね」



「母さん、朝食と夕飯は
なるべく向かい合って食べよう」

父さんが言った



「それも、優香の影響だろ」



「そーだな…
いいもんだな…顔を見ながら食べるのって」



「たった1日会っただけなのに
優香さんの良さがわかったわ」



「小柄でかわいかったしな…」



「ごめんなさいね、私は大柄で」



みんなで笑った




「こんなに家族で笑ったの、久しぶりだね…」



「これも優香さんのおかげね」



「うん」




ありがとう、優香


オレと出会ってくれて