〜はじまり〜

放課後のベランダは
私が1番好きな場所

話し声や笑い声など聞こえない
唯一の救いの場所

ここでの日課は
自分のことを冷静に考えること

こんな自分が嫌になる
自分が嫌われたくなくて、
必死に嘘ついて、

「ハァ、ほんと馬鹿みたい。」

「成田、どーしたの?」

「和也くん?!」

つい、口から言葉がもれてしまった

「何が馬鹿なの?」

「べ、別に?なんでもないよ」

「そっか〜」

「なんでこんなとこにいるの?」

「忘れ物取りに来たんだー」