あっちの布団に行こうと、手を引いて、お互いの浴衣を剥ぎ取るようにして、せっかちに脱がしあう。

キスをして、見つめ合い、お互い笑い出す。
「なんで笑うの?」
「だって嬉しいから。夢みたいだ。カホもなんで笑うの?」
「………え、私だって嬉しいから。絶対フラれると思ってたから。」
俺は苦笑する。……そんなんありえねえよ……
自分の体裁でいろいろ作り上げた防御が、カホを苦しめていたと思うと本当に情けなくなる。
「…………ごめん。カホ。」
「もう、あやまらないでよ。」
そっと、俺はずっと触れたかった俺の手に収まる形のいいカホの胸のふくらみをこの手に感じる。
カホの首筋に唇を這わすと、俺の首に手を回し静かに甘い吐息を漏らす。
そのままのしかかるようにして、今度は俺がカホをそっと布団の上に寝かせて覆いかぶさる。
カホは指の腹で、その小さな突起を優しく撫でると、カホはピクンと感じる。
「高岡さん」
「ん。」
ささやくような甘い声が俺をさらに煽る。
その甘えた顔ヤバいって。。。
「あのさ、俺が今までどんだけ我慢させられてたか分かってる?」
俺は恨み節をいう。
「ん?」
「特にあの嵐の日とかさ、覚えてる? あれはないだろ?」
カホは、クスクス笑って、俺の背中に手を回す。
「ねえ、もうその時には私のこと好きだった?」
「さあ、ね。」
「あ、ごまかした。」
「あの時だって、子どもをあやすようにいい子いい子しながら一緒にいてくれた。」
「あんなに雷怖がってんのに、狼になれるか?」
カホの耳にキスをして、首すじに舌を這わす。
カホは、甘い吐息を吐く。

「かわいい………」
俺はそう呟いて、カホの上にのしかかり今度は口に含み舌でその突起を舐めると、小さく身体を震わせてため息のような声を漏らす。
「カホ、好きだ。」ずっと言いたくても言えなかった。 何度でも言ってやる。
カホは、はにかんだ嬉しそうな顔をして
「私も、高岡さんが好き。」と囁いて、俺の背中に回した腕を強める。
もう一度唇を重ねる。
「ねえ、もうきて。」切なくなるような表情で、カホ はもう俺が欲しいとせがむ。
そのストレートなところに、俺はクラクラとする。
ほんと、俺の天使にはかなわない。
せっかちに俺たちはすぐに繋がり、お互いの吐息が混じり合って、お互いを激しく求め合う。
「その顔すげーかわいい………」俺は嬉しくて思わず笑顔になる。
カホも幸せそうに微笑んで俺にしがみついてもっともっとと煽る。

お互いの手を重ね合わせ、絡む視線と囁き。

遠回りした分、これからずっとこうやって確かめ合うからな。
俺たちは何度もお互いの名前を囁き、見つめ合い、求め合った。