朝方、俺はすごく夢心地のいいまどろみの中で目を開ける。
甘い香りと温かい人肌を感じて、久々に隣に眠る女を無意識に抱き寄せ、髪の毛を俺の指に絡ませて、、、、。

…………て、なんかこう髪の毛の長さが足りない。

え？


俺は、ギョッとして、目をこすり、寝ぼけた頭が冴える。
隣でカホが、スヤスヤと寝息をたてて俺の胸にうずくまるようにして眠っている。
お互い、ちゃんと服は着ているままだ。

俺は、昨夜のことを思い出した。

あの後、雷が近づいたんだ。
いったんは収まったものの、次は激しい雷が続いた。
寝室の扉が開き、眠りかけた俺にカホは枕がわりのクッションを持って毛布を引きずって近づき、雷が怖いと言った。

「高岡さん、もう寝た？」
ひょこっと扉から顔を出す。

「いや。。。すごい雷だね。」
「うん。」
「もしかして怖いの？」
「・・・・・・・。」
俺は笑って
「おしっこちびっちゃったか？」
カホは頬を膨らませて怒り
「またそうやって子ども扱いする。」

俺は起き上がって、
「そっち行こうか。　もうちょっと飲む？」
カホは、コクリとうなずく。