しばらくして、俺の服を着てシャワーから上がってきた。
きゃしゃな身体にダボっとしたポロシャツ、デニムもかなり腰まで下げて履き、ロールアップすると、どっかの外国の少年みたいでめちゃめちゃオシャレだ。
「どう?」
「え、すげーかわいい。」
思わず口に出る。
ヘヘッとカホは照れ笑いをして、
「高岡さんの弟みたいだね。」
「これ、かぶる?」
なんとなく、今の格好にすごく合うような気がして、引き出しの奥から引っ張り出した浅葱色の薄手の麻のニット帽をカホに渡す。
「わ、かわいいコレ。」
かぶってみると、やっぱりよく似合う。
「今の格好に合うね。俺、あんまりこれかぶんないからお前にやる。」
「えーホントに?嬉しい! いいんですか?」
「うん。これもこのあいだのお礼。」
「ありがと。」
そうそう。まずは、こんな感じに仲良くなりたかった。


