もう、この時間だと寝てるよな。
マンションの部屋につくなり、俺はドッと疲れが出てソファに寝転ぶ。

メッセージをとりあえず送ろう。
「ありがとう。 治りました。 今度お礼がしたいです。」

送信。っと。

確かにあのAD宮島の気持ちがよくわかる。カホとデートしたいよな。
デートできたら最高だろ。
それを独り占めしてる彼氏ってどんな奴だよ。羨ましいなあ、おい。
忘れかけていたのに、なんだか急にめちゃくちゃ落ち込む。
そうだよ。 トイレの電球くらいスマートに取り替えてくれる彼氏なんかいるに決まってるじゃないか。
なのに、俺はなんの期待をして、番号渡したり、こんなメッセージしたりしてんだよ。

俺はそのままうとうととソファで眠りそうになる。

ああ、シャワーくらい浴びてから、、いや、きちんとベッドで寝ないと、、、。


寝落ちしかけた時に、スマホが鳴り、俺の手からすべり落ちる。
慌てて拾い上げて出る。
「はい。」
「もしもし?」
あ、カホだ。
俺は一気に目が覚めて、起き上がる。
「カホ、ちゃん?」
俺は勇気を出して、彼女を名前で呼んでみた。
みんなみたいに、呼び捨てする勇気はなかったが。