私の初恋の相手は狼でした。

そうだ、今日は花火が上がる日だ。
でも、この町では海の浜辺で眺めるのが人気。

「ここからも、こんなに綺麗に見えるなんて、知らなかった。」
「星もいいが、花火もいいな。音とほんの微かな光は、動物園からでも見えるんだが、こんなにハッキリは見えないからな。」

横を見ると、花火を見ているキデスの顔は、夢でもなく確かに狼だった。
改めて、実感が湧いてきて、思わず口から言葉がもれた。

「本物の、狼なんだ。。」

「何だ、まだ信じられないのか。なら、確かめてみるか?」

そう言うと、キデスは、ゆっくりと距離を縮めてくる。

次回へ続く。