出来上がった料理を天宮さんが私の口元に運んでくる。これを断ると「僕のこと嫌いになった?」とヤンデレモードに突入するので、私は恥ずかしいが口を開けた。

「どう?」

「おいしい……」

私が顔を真っ赤にしながら言うと、「可愛い〜!!」と天宮さんに抱き付かれる。強く抱き締められているため、苦しい。

「そ、そう言えば天宮さんはスーツに着替えなくていいの?会社じゃ……」

「ああ、言ってなかったっけ?今日から自宅での仕事になったんだ。優秀だと会社に行かずに自宅で仕事していいんだよ」

天宮さんの言葉に「へえ……」と私は呟く。そんなシステムがあるなんて、天宮さんの働いている会社はめちゃくちゃホワイト企業なんだろう。そう思っていると、スルリと頰を撫でられた。

「自宅で仕事できるってさ、いいことしかないよね?例えば雪を縛って閉じ込めることになったらずっと監視していられるし」

そう言う天宮さんの目はぎらついている。ヤンデレモードだ。私はため息をつき、口を開く。