奇跡を起こした12の月光





~長月side~



弥生は普通に会話しててといったけど…



大丈夫かしら?



私は言われた通り、新と普通に話していた。



すると、あるひとりの男が私たちに話しかけてきた。



この男かしら…?



私は気づかれないように一瞬新に目配せをした。



彼もうなづいてくれたからきっとそうね…



「こんにちは、夜蘭さん、卯月くん。」



ん…?



なんか…この喋り方聞いたことある…



……そうだわ!



「ごきげんよう…稲嶺くん。」



「こんばんは、稲嶺…」



彼は、私と新の通っている学園の同じクラスの稲嶺 晴葵(イナミ ハルキ)くん



「覚えててくれたんだ、僕の名前…。」



彼はそう嬉しそうに笑った。



そういえば…でも…あれ?



「クラスメイトの名前くらい覚えてるわ。でも稲嶺くんはなぜこのパーティーに?」



「僕、稲嶺家の息子だからね」



稲嶺家…?



…あぁ、そういえばいたわね、そんな貴族。



でも、位は低かったはず…



確か…No.47貴族だったはず…



貴族は一応…No.50までだったから相当下よね…



「稲嶺、よく見つけたな。俺達のこと…」



「あぁ、そりゃね。だって主役は長月さんだし、目立ってたよ。」



稲嶺くんが何故か新のことを少し睨んでいる…



それに、彼の周りには少し黒い空気がまとっている…



弥生…



すると突然…



「きゃー!!」



何?!



私は少し遠くで聞こえた悲鳴の方へ目を向けた。