毎日の体育祭の練習も楽しくなってきた。
先輩たちとも話せるようになってきて、団結感も出てきた。
はじめは怖かった団長も、実はやんちゃな盛り上げ役で、ムードメーカーのような存在だった。
そんな団長はみんなから好かれていた。
だからきっと、練習も楽しかった。


そして体育祭当日。
「絶対勝つぞ!」
そんな団長の声に軍全員が最高の盛り上がりを見せた。
踊ったり応援したり競技に出たり、最高の時間だった。
結果は準優勝だったが、誰もが盛り上がりは優勝だったとやり切った顔でグランドを後にした。

1人で片付けをしてると、団長が通りかかった。
「おつかれさま。ありがとうね」
「こ、こちらこそっ。おつかれさまでした」
はじめてまともに言葉を交わした。
そして爽やかにみんなのもとへ戻っていった。