『にしても、やけに今日は視線を感じるな』

『視線?』



文房具屋さんを突っ切り、何軒か洋服屋さんを通り過ぎた辺りでお兄が顰めっ面のまま呟いた

もちろん横にいた私にはお兄の独白めいた言葉が聞こえ、首を傾げた。


確かに‥‥見られてる、かも

なんだろ。観察、みたいな感じかな。

歩いてて、時折感じる視線。あの駐車場にいた女の子たち二人みたいな視線、とはまた違う、



上から下まで見られてる、この感じ。

お兄と一緒だからかな?って思ってたけど、お兄もそれには気付いてたみたいで、

ふと、何を思ったのかお兄が私へ視線を移した


『ぬ?』

『はぁー‥‥元凶分かった、コッコお前だわ』