これは、私とふぅにぃだけが知る言葉。
ふぅにぃは私を見つけてくれた人、
おにいちゃんとして側に居てくれる人、
私の歩く道を作ってくれた人。
『ははっ、んだよ急に。お兄ちゃんテンション上がって車飛ばしちゃうぞ』
『それはやめて』
あの日、全てを呪いたくなった日。
全てを失ったあの日。
それらを塗り替えるかのように、今は温かい気持ちで包まれる。
『取り敢えず私服と日常生活品はいるよなー』
腐り切っていた私に手を伸ばしてくれたお兄。
沢山のありがと、を伝えていきたいなぁ
なんて呑気に考えていた私は気づかなかった。
『卒業するまで寮生活らしいしなぁ、コッコお前襲われるなよ?』
そう忠告したお兄の言葉を。
この時の私は聞き逃していた。