「先生、LINE、交換してくれませんか?」
ただ純粋に、九重先生の事が知りたくなった。
教師に連絡先を聞くのは良くないのだろうが、どうしても知りたい。
思った通り、困惑した様子の先生。
「うーん、どうして?」
「あんなに苦しそうな姿を見たら、誰だって気になります。私、先生にちゃんと寝て欲しい」
「ごめんなさい先生。やっぱり、無理ですよね。わがまま言っちゃいましたね……」
偶然居合わせただけで、こんなに他人に干渉するのは、失礼だ。
「あー、新堂さんが優しい子だって事は、担任の俺がよく知ってるよ。……分かった、交換しようか」
優しいのは、九重先生の方だろう。
私は、あまり話したことの無い人に、ここまで強引に誘ったのは初めてだ。
だから、連絡先をゲット出来たのは嬉しいが、罪悪感も凄い。
「ありがとうございました! 良ければ、仕事が終わられてから、時間ありますか? 連絡、してもいいでしょうか……」
「いいよ。でも、先生から連絡するから待ってて」
呆れられていると分かってはいるが、先生と夜話せるという事に、舞い上がってしまう自分がいた。
早く家に帰らなくては。
