パンデミック.新形コロナウイルス

【修正案】
**第一章:冷たい陽だまり**
新型コロナの後遺症という名の「澱(おり)」が、この病院には沈殿していた。
数年もの間、職場に戻ることなく、ただ国からの補償金を受け取り続ける患者たち。彼らの存在は、日々現場で消耗するスタッフにとって、慢性的な怒りの火種となっていた。
「いつまで税金で養う気だ」
休憩室の澱んだ空気の中、スタッフたちの不満はついに集団的な糾弾へと形を変えた。彼らは厚生労働省へ直訴する準備を進めていた。
そんなある日、病院の廊下に、厚生労働省から派遣されたという一人の男が現れた。冷徹な眼差しで現場を検分し、淡々と「適正化」を口にする男。それは病院内を震撼させる波紋の始まりだった。
かつて柏を震撼させた点滴混入事件の悪夢が、男の背後に重なる。社会的な断罪と、個人的な救済。その二つの歪んだ真実が交差する時、地下室の密室で私たちが何を語り合うのか。
あかり。
その名の響きが、点滴の雫のように私の心で反響する。男の訪問は、果たして終わりへの幕開けなのか。