「ロネ、どういうことなの!?アテナがメルガの娘って……」

ナタリーは声を震わせる。ロネはネイサンを睨み付けた。

「何で話したの?アテナは……このことで……」

「いつまでも秘密は隠していられない。本当の友達からこんなことは気にしないだろ」

試すような目でネイサンはナタリーを見つめる。ロネは縋るような目でナタリーに目を向けた。

「私は……こんなこと言われて戸惑ってる」

ロネの瞳から光が消えそうになった。



森の中を、ロネはネイサンとナタリー共に歩いていく。三人とも無言で、地面を踏み締めていく音がやけに大きく感じた。

「ここがアテナの家」

森の中にある一軒家を前に、ようやくロネが口を開く。ネイサンがすぐにノックするものの、反応はない。鍵もかかっている。

「俺が開けるよ」

ロネはそう言い、魔法で無理やり鍵をこじ開けた。すると、家の中から驚いたような声がする。ナタリーがドアを開けた。