2度目人生で世界を救おうとする話。後編予告




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2度目を始めて1年。
ついに姫巫女が私の前に現れた。



「どうして、私に酷いことをするんですか?」



たくさんの生徒がいる場でまるで生徒たちに見せつけるように姫巫女が私に訴える。

泣きそうなその表情は善良な心を持っている者なら誰でも庇護欲を煽られるだろう。


1度目とまるで同じ状況。
だから周りにいる生徒たちはまるで私が悪いとでも言いたげな視線を私にぶつけている。

いや、葉月家次期当主である私に攻撃的な言葉を発している者もいる。


ああ、私はやっぱり独りになってしまうのか。
シナリオはどう足掻いても歪んでしまうか。




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1度目と同じように姫巫女が現れたことによって孤独になり始める紅。

しかし1度目と違うのは同じ守護者である、武、琥珀、蒼、そして朱が決して紅から離れようとしないことだった。


それでも1度目と同じように2度目の世界も歪んでいく。




『もう逃げるしか打つ手はないのかもしれません』



神様にさえそう言われた紅は世界や自分自身を守る為に学校や家から逃げることを決める。


だが、しかしそれを周りは許さなかった。



誰が世界を、シナリオを歪ませているか。
2度目を始めた2年目に物語は大きく動き出す。




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