「姫巫女もそろそろ現れる頃だ。いよいよ君たちの力が試される。期待しているよ」
「「「「はい」」」」
私たちの真面目な返事を聞くと麟太朗様は「それじゃあ、楽しんでね」と言って私たちの前から去って行った。
『探していないですよ』
ふと、麟太朗様の〝姫巫女〟の話からこの前神様とした話を思い出す。
神様は姫巫女を見つけるはずの蒼が姫巫女をちゃんと探していないと言っていた。
本当に?
横目で蒼を見ればすまし顔で会場の人々を見つめていて、相変わらず何を考えているのわからない。
「蒼は姫巫女どこにいると思う?何か知っていることない?」
「さあ」
さりげなく姫巫女について蒼に問いかけてみたが蒼は相変わらず何を考えているのかわからない笑顔でただそう答えただけだった。
『僕は何も知らないよ』と言われているような気がした。
本当に?
にっこりと感情の読めない笑顔を浮かべ続ける蒼から私は視線を逸らし蒼と同じように会場にいる人々を見つめた。
蒼が何を考えているのかわからない。



