声の方へ向けばそこには教室の入り口に立っている蒼ーアオイ-と琥珀ーコハクーの姿があった。
春名 蒼ーハルナ アオイーと桔梗 琥珀ーキキョウ コハクーはどちらも私と武と肩を並べる名家、春名家と桔梗家の次期当主であり、歳は私たちの一つ上。
こちらも年齢が近いことから初等部に入る前から付き合いがあり、幼なじみである。
蒼は金髪に近い透明感のある明るい少し長めの茶髪で、まるで絵本から飛び出してきた王子様のように完璧な美少年。そして琥珀は一切の光を許さない漆黒のサラサラの髪に少し気怠げな瞳をした蒼とはまた違う種類の美少年だ。
どちらも美少年であることは確かで夕日をバックに立ったいる姿は本人たちは何とも思っていないだろうがとても絵になる。
まるで聖書の1ページのようだった。
『呼ばれているようですね。それでは私はこれで』
「ま、待って!」
蒼と琥珀に気を取られていると話の途中だったにも関わらず神様が私に軽く別れの挨拶をする。
私はそんな神様を思わず心ではなく、実際に言葉に出して引き留めようとした。
だが、それ以来神様の声が私に聞こえることはなかった。
「待てって言うんだったらとっとと準備しろ」
気がつけば目の前に武がいた。
目の前で武はそれはそれは心底大きなため息をついている。
「え?」
そんな武の行動の意味がわからず私は首を傾げた。
何で私は武に準備を急かされているのだろう。



