2度目の人生で世界を救おうとする話。前編






午後の授業も終了し、放課後になった。
生徒が疎らに残っている教室で帰り支度をしながら私はやっと落ち着いて今の状況について考え始めた。


私が死ぬ約2年前をもう一度生かされている理由は1つだけ。この世界を滅ぼさせない為、いい言い方をすればこの世界を救う為、だ。

神様は言っていた、大きく歪みが起き始める1年前に時間を戻す、と。神様の言葉が本当だったら今は何も大きくおかしなことが起きないということだろう。

つまり神様さえ対応できなかった世界を滅ぼすシナリオの歪みの原因を歪みが起きる前に突き止めて阻止することが今私がやるべきこと……だよね?


『アナタはやはり頭もいいですねー』

「うわっ!?」


いきなり頭の中に響くように神様の声が聞こえてきたので思わず声をあげる。
光の中で体験したことと全く同じだ。


「な、何…」

『アナタを必ずサポートすると言ったでしょう?アナタにもやっと余裕が出てきたようなので話しかける頃合いかと思いまして。あ、あとアナタは心の中で私に話しかけても大丈夫ですからね。1人で喋っていると周りから見たら不審者決定ですから』


それを早く言わんかい!


なるべく周りから不審に思われないように気を使って神様に話しかけた私だったが、この物腰は柔らかいがどこか人をバカにしている神様の言葉でそれは無駄であったことを知った。


『ずっと見ていたの?』


少しの恥ずかしさとイラつきを感じながらも心の中で神様に話しかけてみる。
すると、


『ええ。アナタと共に世界を救う為ですからね。アナタを中心に私はいつも世界を見ています』


と神様から答えが返ってきた。
どうやら本当に直接言葉に出さなくても心の中の言葉で会話が可能みたいだ。