『僕たちに任せられているのはあくまで今回の任務の補助。僕たちが手を出せば1年生の貴重な経験を潰してしまうことになる。それをしっかり肝に銘じて今回の任務に当たってね?』
ふと蒼の言葉と共に蒼の余計なことはするなよスマイルが頭をよぎる。
本日2度目である。
蒼の忠告など最初からもちろん聞く気など私にはない。
今回の任務で現れる妖は殺されるほどのことはしない。
人間はどんな妖でも殺そうとするが全ての妖が悪ではないことを私は声を大にして主張したい。
今回私がやりたいこと…やるべきことは誰よりも早く妖を見つけ、悪さをやめさせ、逃すこと、だ。
前回と任務内容は大きく変わるが、もうすでに2度目の内容は大分変わっているし、神様も私の好きに生きていいと言っていたので大丈夫だろう。
「これで50件越えか…」
「ここ数分でのこの数、間違いなく妖だな」
荷物を置いて何か情報はないかと聞き耳を立てていると幸運にも聞きたい情報が耳に入ってくる。
どうやら本部の者にもう情報が入ってきたようだ。
「ああ。さて今年の1年生は妖を退治できるかな?」
「被害の中心はこの境内か…。1年生に伝えるか?」
「そうだな。この規模で闇雲に探すのは今の段階では難しいだろう」
ここまで聞けたところで私はこの会話を聞くのをやめた。
もう十分情報は得た。
妖はこの境内を中心としたどこかにいる。
この情報は今から1年生全員に流され、遅くても30分以内には1年生による妖捜索が始まる。
時間がない。私が誰よりも先に妖を見つけなければ。



