祭りも十分楽しみ日が暮れた。
いよいよ弱い妖たちの活動時間だ。
この時間から1年生の能力者たちも警戒し始めるはず。
「武!荷物多くなって来たし一回本部に荷物置きに行かない?」
「そうだな」
私と武の両手には祭りの戦利品がいっぱいだ。主に、いやほとんど射的で取ったものだが。
武と自然な流れで本部に向かう。
どの能力者が派遣される祭りでもそうだが、その祭りの本部には能力者の本部もある。
そこでは能力者同士が情報提供し合ったり、また市民の情報の元能力者に新たな指示を出したりする。
つまり妖の情報が集まりやすいのだ。
条件が揃っているからと言って必ず妖が現れる訳ではない。
だが、私の記憶が正しければ、この祭りには前回、妖が現れた記憶がある。
ただ私の役割があくまで〝補助役〟だったので詳細は全く知らないが。
補助役は基本祭りの場に居て何か1年生では対処しきれない問題に対して対応するだけなので前回の私は先程と全く同じような感じでただ武と祭りを楽しんでいるだけだった。
で、気がつけば他の1年生ペアが妖退治をして終わってた、みたいな感じだ。
5分も歩かない内にこの祭りの中心である神社の境内にある本部へ到着する。
「荷物ここへ置いとこっか」
「貴重品は持っとけよ」
「…俺は子どもか!持っとくわ!」
本部へ着いて荷物を適当な椅子の上へ置いていると武が割と真剣な表情で私を見てきたので私は思わずそれにツッコミを入れた。
何歳児だと思ってるんだ。



