へたくそなキスのままがいい



「17。もう高校生だよ、俺」


そう言った廉は、たしかに3年前の中学生の廉とは全然違う。


背だって、雰囲気だって、しっかり"高校生"だ。


だから、いま再会したってことでもあるんだろうけど。



「紗和ちゃーん、準備できたー?」

遠くから私を呼ぶ声が聞こえて、ハッとした。


「やばっ、もうこんな時間」


時計を見るともう時間はギリギリで、私は慌ててエプロンを着てこの部屋を出る。

廉も廉で、呑気に私の後をついくるものだから、ひとまず唇を指でぬぐった。