「桜鈴様?」

「時雨様?」

互いに名前を問いかける。涙が互いの目からあふれてこぼれていった。

「どうして名前を……」

「私たち、ずっと昔から知っているみたいですね」

二人は泣きながら微笑み、見つめ合った。