「寝られないなら、ちょっと付き合って」
と相良くんに言われて。
言われるがまま、私は今彼とふたりでリビングの端にあるベランダに着いた。
ふたりで夜空を見ながら相良くんが入れてくれたノンカフェインの麦茶の入ったグラスを手に持つ。
「悪かったな」
そう言ってベランダの柵に手を置いて麦茶を一口飲んだ相良くん。
その姿があんまりにも綺麗で思わず見惚れてしまった。
……相良くんには、なんだか夜が似合う。儚げ、っていうのかな。
「……なんで、相良くんが謝るの」
17歳にもなってあんな番組を怖がって寝られなくなってる私が悪いのに。
「あいつらがちょっと強引すぎたところあるし。ちゃんと止められなかった俺も悪かった」
なんて。
シェアハウスの中では相良くんが一番年下なのに、責任感が強いっていうか……。