「麻飛、無理強いするなよ。丸山さんのことだからまたぶっ倒れるよ」
うっ。相良くん……その話で私のこと一生いじるじゃん。
「えと、すみません。じゃあ、私は部屋に戻ります……。みなさん楽しんで」
今までなら、ママの寝室に行って隣に寝てもらったりなんてできたけど、そんなことできないし。最初から見ない方が絶対身のためだ。
と、自室へ行こうと踵を返した瞬間だった。
「そっか残念。でも、純恋ちゃん本当に大丈夫?こういうの見てる時って別室に出るって言うよ」
「え……」
曜さんのセリフに振り返ったら、彼がニッと意地悪な笑みを浮かべていた。
「ちょっと、曜くん」
とすかさず呆れたように相良くんが名前を呼ぶ。
そんな話、初めて聞いたけど……。
どうしよう。そんなこと聞いちゃったら足がすくんじゃう。
「これはもう一人じゃいられないね」
なんていう曜さんはなんだか楽しそうで。
「おいで、純恋ちゃん。俺らがいるから大丈夫」
唯十くんがあんまり優しい顔で手招きするもんだから。
「……っ」
私は渋々、ちょこんとソファに座った。



