「なーに、雫久。雫久も純恋ちゃんに好物作って欲しいの?」
「違っ、俺はただ、こういうあからさますぎるのどうなのって言ってんの」
「しょうがないでしょ〜!純恋ちゃん、唯十のファンなんだから!」
と麻飛くん。
改めて面と向かってそう言われると、それはそれで恥ずかしいと言いますか。
唯十くんは「嬉しい」って笑ってくれるし。
だんだんと頬が熱くなる。
「俺は、一応ふたりはアイドルとファンって関係なんだからちゃんと線を引けってことを……」
「あーー。雫久、もしかしてヤキモチ?」
「……はぁ?」
曜さんのセリフに相良くんがさらに眉間にシワを寄せる。
うわ、余計怒っちゃったよ。
曜さんって、相良くんのイライラポイントをわかっていてあえてそのスイッチを押すことを言っている気がする。
「まぁそうだよなー。なかなか純恋ちゃんと過ごせない俺らと違って、なんだかんだ雫久がいちばん純恋ちゃんと一緒にいるもんな〜。そりゃ独占欲生まれちゃうかー。わからんでもないけど、男の嫉妬は見苦しぞー」
なんて曜さんは続ける。



