イケメン芸能人と溺愛シェアハウス♡


「丸山さんさ」

突然、相良くんの不満げな声に名前を呼ばれて視線を彼にうつす。

「な、なんでしょうか……」

「唯十の好物ばっかり作りすぎじゃない?」

「えっ?!いや、そんな!ま、まぁ、その、たまたま、と言いますか」

思わず目を逸らす。
むむ。バレてしまったか。

初めてみんなと食卓を囲んだ日、そしてそれから久しぶりにみんなが揃った今日。

どちらの日も、すぐに浮かんできたメニューは唯十くんが好きな食べ物だった。

唯十くんとゆっくりできる時間には、そりゃ彼の好物を作ってあげたい。

彼のファンだから、そう思うのは自然なことだと思うので、許して欲しい。

「そうだよ、雫久なに言い出すの。雫久もオムライス好きでしょ」

と何故か不機嫌な雫久くんをなだめるのは唯十くん。

「っ、別に……」

あの唯十くんが優しく声をかけてくれてるって言うのに。

相良くんったらなんて態度だ。