そっけない人だと思ったら冗談言うし。
かと思えば、黙ってるし。
よくわからない相良くんとの接し方に悩みながらお風呂から出て、脱衣所で身体を拭く。
ただの一般人、それもエンプのファンである女が突然やってきたらそりゃ警戒しちゃうのもわかるけど。
でも、宗介さんの前では私のこと大丈夫だって言ってくれたし、さっきのご飯だって褒めてくれた。
んー……。
ガラッ
へ?
ぐるぐると頭で考えながら着替えていると、なぜか脱衣所の引き戸が開けられた。
扉の向こうにいる人物と綺麗に視線がぶつかって身体が一時停止してしまう。
な。
私と目が合った彼はすぐに目線を逸らして、「はぁ……」という大きなため息をつきながらスッとドアを閉めた。
「みみみみみ、見た?!い、今!」
思わずドアに向かって叫ぶ。
私、まだ下着しか着てないんだけど……!
「……いや、……見てない」
っ?!
嘘!!絶対さっき目合ったし!!
今の、見えた人の間じゃん!!



