「そしたら、今度は俺が純恋ちゃんを運ぶよ」
え……。
「雫久ばっかりかっこいいのはズルいしね」
それって……。
この間、倒れた私をソファまで運んでくれたのが相良くんってこと?
っていうか唯十くん、今めちゃくちゃすごいこと言ってなかった!?
私を運ぶとかなんとか!
冗談でもそんなこと言っちゃ絶対ダメだって!
相手はあなたの大ファンなんだよ!?
脳内が大混乱のなか、ポンと頭に優しく手を置かれて、私の身体はさらに熱を帯びる。
唯十くん、ボディタッチ激しすぎやしませんか。
「これからよろしくね。純恋ちゃん。ご飯、楽しみにしてる」
そう言いながら向けられたキラキラの王子さまスマイルに、一瞬呼吸が止まった。



