「は、はいっ。えっと、あ、改めて、よろしくお願いしますっ!」
憧れのアイドルグループのメンバーを目の前に話し方がぎこちなくなっていると、
「もしかしてカレー?!俺の大好物じゃん!」
足音とともに聞こえたその声に胸が高鳴った。
「ただいま。この間ぶり、純恋ちゃん!」
大好きなアイドルグループの推しに、まさか名前を呼んでもらえる日が来るなんて。
しかも、ただいまって。
いや、ここは唯十くんたちの家だからそりゃそうなんだけど!
どうしよう……また倒れてしまそうだ。
私の格好、大丈夫かな。
朝はメイクも頑張って、何度も姿見の前で確認したから大丈夫だとは思うけど。
唯十くんの目に自分がどう映っているか心配でたまらなくて顔を上げられないでいると、
「っ、うわ!もう今すぐ食べたい!」
すぐ横から推しの声が耳に響いた。



