倉田さんの名前を出した時、目をそらして頬を赤く染めた翔をみてわかった。


翔が私とずっと一緒にいられたのは、私を女として少しも見てないからなんだって。


苦しい。


振られて2日。


明日から学校が始まるけれど行く気にもならない。


そしてとどめを刺されたのが昨日の夜。


昨日、翔からきたメッセージを読み返す。


『来週から、一緒に学校行くのやめよっか。純恋もその方がいいよね』

『純恋も』

あたかも私がそう望んでいるからそうしてあげる、みたいな。

ズルい、本当にズルいよ、翔。

私がここで意地でも一緒に行くなんて言って一番困るのは翔のはずなのに。

翔の気遣いがさらに私の傷口をえぐる。

優しさゆえの言葉だから傷つくんだ。

翔のそういうところは私がよく知っている。

マネージャーの倉田さんよりも絶対。