「え、はぁっ!?雫久!?お前、何やって……!!」
ソファにいる私たちに気づいた曜さんが、私に覆いかぶさる相良くんの体を後ろから掴んで引き剥がす。
「……離せっ!曜くんだって外で好き放題やってるくせに」
「いやいやいやいや!俺は常に合意の上だ!純恋ちゃん、いやがってるじゃん!無理やりはまずいだろっ!てかまじで何で急にこんな──」
「曜さん、これっ!」
「──え?」
テーブルに置かれたお酒を指差せば、曜さんがそれを見て目を見開いた。
「雫久、お前まさかっ」
「間違って飲んじゃったみたいで……」
「うわっ、まじか……」
「……うっ」
え。
さっきまでバタバタ暴れていた相良くんが突然、顔を青くして俯いた。
まさか。
「……吐きそう」
「おいおいおい、ちょっと待て雫久、トイレ行くぞトイレ!」
「無理……」
「無理じゃなくて!!」



