「エンプのふたりは前からファンで一方的呼んでいたから癖で……曜さんも下の名前でいいって言ってくれてたから」
「ふーーん。……俺と純恋だって、キスした仲じゃん」
っ!?
『キス』
その単語にこの間のことを思い出してしまってボッと顔が熱くなる。
しかも相良くん、今、私のこと『純恋』って……。
もう頭がパンクしちゃいそうだ。
酔った相良くんは刺激が強すぎるよ。
なんでこんなにキャラが違うの!!
「あ、あれは、じ、事故でしょ!」
「あそ。じゃあ、もう一回」
「へ……」
もう一回って……。
「今度は、事故で片付けられないぐらいのキス、しようよ」
そう言った相良くんの顔がさらにグッと近くなる。
「な、なに言って……」
「『雫久』って呼んでよ」
「……っ」
ドキドキしすぎて心臓が破裂しそう。



