それにしても……。
相良くんったら、めちゃくちゃ美味しそうに食べるんだもん！！
これを見てるだけなんて、あまりにも酷だ。
勉強得意な相良くんよりも、慣れないことした私の方が数倍、今甘いもの必要だよ！
いや、教える方が神経使うかもだけど……ってそーじゃなくて！
プリンを頬張る相良くんを見ながら、頭の中で考え込んでいると、
「ふっ、食べたい？」
相良くんがちょっと意地悪な笑みを浮かべながら、一口すくったプリンをこちらに見せてきた。
イ、イジワルだ……。
ゴクリと喉が鳴る。
でも……。
スプーンの上にぷるんと乗ったそれがあまりにも輝いて見えて。
「本当に食べなくていいの？聞くのこれで最後にするけど」
「っ、た、食べたい……です」
欲に負けて小さくそういえば、相良くんに「ん」とスプーンを向けられて。
開けた口に一口のプリンが流れ込んできた。
卵のなめらかな甘さとカラメルソースのほろ苦い甘さのコラボレーションは完璧で。
口の中で幸せがとろける。
「っ、ううっ、お、美味しい……」
とその美味しさに浸っていたら、
「これで、丸山さん、俺の共犯だね」
なんて囁かれてしまった。
