「都合があえばだけど……丸山さんがここを出ても、俺に教えられるとこなら教えるから」
「……何から何まで、本当にありがとうっ」
嬉しくて、ありがたくて。相良くんにここまで優しい言葉をかけてもらえるなんて驚きで、目頭が熱くなる。
出会った時からそうだった。
みんなの登場にびっくりして倒れちゃったあの日も、相良くんが私を運んでくれて。
目が覚めるまでそばにいてくれた。
相良くんには助けてもらってばかりだ。
「ありがたすぎて、泣きそうです」
隣の彼を見て、ひたすらお礼を言うことしかできないでいると、
「フッ。泣く暇あるならこれ解いて」
相良くんがワークの問題を指さすから。
「っ、き、厳しい」
と思わず声を漏らしながら、シャープぺンを持ち直して問題に取り掛かった。



