みんなでワイワイ美味しいお肉をいっぱい食べた後。
曜さんが用意してくれた手持ち花火をみんなでやろうと言うことになり。
私たちは、パチパチと色とりどりに輝く火花を眺める。
「花火とか何年ぶり〜!」
と目を輝かせた麻飛くんがはしゃいで手に持ったそれをぶんぶんくるくると回すから、
「麻飛危ない」
と相良くんがすぐに叱った。
麻飛くんの方が一個年上なのに、相良くんの方がお兄さんみたい。
「花火大会とか祭りとか、しばらくいけてないもんな〜」
と曜さん。
そうだよね。
ここにいるみんなは大人気スターたち。
そんなイベントに行く暇だってないだろうし、そもそもあんな人混みに彼らがいたらそれこそパニックになってしまう。
「純恋ちゃんは?去年花火大会とかいった?」
唯十くんが私の花火に新しい花火の先をくっつけて火をもらおうとしながら聞いてくる。
突然一気に距離が近くなるから、たちまち鼓動が速くなって。
憧れの推しと肩がくっつきそうで、息が止まる。



